英雄クロニクル/サクセス鯖 女神の誓(1uxv)の主にSS置き場。
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突然襲い来る不快感に飛び起きた。
――いや、起きようとした。
けれど身体が重く動かず、久々の眩暈の中で魔法陣を描き出しDを呼ぶ。
これはそう、まるで魂と身体が上手く繋がっていない時の症状で。
おかしい。
なぜ、急に不安定になったのだろう。
特に死神からの干渉があったわけでもない。
Dに何かあったわけでもないだろうに。
「マスター、呼ん――うわ、一大事。
応急処置するよ、痛いけど我慢してね」
頷けば、途端に走る激痛。
闇に属す魂が光の身体に焼かれ、光に属す身体が闇の魂に侵食される。
故にきちんと繋ぐまで、脳髄を焼くような痛みが全身を支配するのだ。
「――ぐ、う……っは、あ……」
「……一先ずはこれで大丈夫。
でも、なんで急にこんなことになったのかが分からないな……」
鈍く残る痛みをやり過ごすように大きく呼吸をし、ありえうる原因を探す。
Dが分からないというのならば、彼が知らないところで何かが起こったのだろう。
となれば、神連中の仕業でないのは確かである。
変わらず続く、不快感というか喪失感に集中すれば、その原因にはすぐに思い当たった。
「……テンコ!!」
すぐに様子を見に行かなければと勢い良く身体を起こせば、
眩暈と気持ち悪さで再びベッドに逆戻り。
それでも起きようとしたが、今度はDに止められた。
「――今動いちゃ駄目。
遅くても昼前までにはちゃんと処置するから、それまではできるだけ大人しくしてて」
「でも」
「でもじゃないよ、テンコに何かあったのかもしれないけど
マスターにまで何かあったんじゃ動くべき時に動けないでしょ。
……放っておくと抜け出しそうだから魔法掛けるよ」
「ちょ……ま、って……」
紫が迸ると、抗えない睡魔に襲われる。
分からない……わけじゃない。
でも、もしも何かあったなら、早く誰かに――
次に起こされたとき、ケルトに聞かされた話がとてつもなく重かった。
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女性
誕生日:
1994/05/10