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英雄クロニクル/サクセス鯖 女神の誓(1uxv)の主にSS置き場。

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【視点:ヤンディ】

死神に、取引を持ちかけられた。
そんなに彼女に会いたいのならば、せめて夢の中で会わせてやろうと。
対価は、彼女がくれたアクセサリー。

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+ + + + + + + + + +


――ああ、しっかりしなくちゃ。
休憩中だといっても、ここは敵国。
皆がしっかり休めるように、自分がきちんと周りを見ていないといけないのに。


木に寄りかかって身体を休めていれば、吹き抜けていく風に気を取られる。
ゆっくりと流れている雲に目が行ってしまう。


帽子を深く被りなおせば、ほんの少し軽くなってしまった事に嫌でも気が付いて。
また新しく付け直さなくてはと思う。
拠点に戻って、別のアクセサリーを付けなければまたおちびに勘繰られてしまう。

……よくもまぁ、気が付くものだ。
こんな付け替えも珍しくないアクセサリーのどれがなくなっただのと。


また、風が吹き抜ける。
水の流れる音が何故か懐かしくて、
葉を揺らす音が心地よくて、運んでくる香りが気持ちよくて。


旅が、恋しい。
もうずっとしていない。


あっちこっち無計画に歩いて、見て回って。
ああそうだ、あの子が喜びそうなアクセサリーも買わなくちゃ。
ずっと待たせているのだから。
あの子の事だから、怒りはしないだろうけど拗ねるかもしれない。


この戦いが一段落したら、どこに行こうか。
落ち着くだろうけれどそれでもまだ戦乱の内だ。
だったら、とりあえず国内の地方にでも行ってみようか。
それとも国境近くの探索にでも出てみようか。


「――!! ―――ん。……変人ったら!!!」
「――うわっ!?」


気が付いたら目の前におちびがいて、本気で驚いてしまった。

……ああ、またやってしまった。
表情を見るに、何度も呼びかけてくれていたのは間違いないらしい。


「もう、行くわよ」
「……ごめん、ぼーっとしてて」
「たっく、最近そればっかりだよなぁお前。どっか悪いのか?」
「いや? 至って元気だぞ」


重い腰を上げて、皆に続く。
それにしても、もろに影響を受けすぎている。
あまりにぼーっとする時間が長くなって、問いかけられても気付けない。


……どうしたものか、そろそろ手を打たないと。
これ以上死神のペースに呑まれてしまったら、何が起こるかわかりゃしない。
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1994/05/10
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