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英雄クロニクル/サクセス鯖 女神の誓(1uxv)の主にSS置き場。

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【視点:ケルト】

彼女のような戦い方が出来るようになれば戦況は安定するだろう。
みんなを、家族を守るために。だた鍛錬を重ねるのみ。

※天狐さん(1x90)のテンコさん、シェザさんをお借りしております。

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「――はぁっ!!」

丸太を真っ二つに叩き斬る。
再び前で戦うことになったものの、ブランクは大きい。
考えなければいけないことが沢山ある。
足、腕、そして剣に分配する魔力の量をいかに調節するかが勝負であった。

足の魔力が少なければ敵に届かない。
腕の魔力が少なければ威力が出ない。
剣に喰わせなけりゃ重過ぎて振るえない。
けれど、全てを賄うだけの魔力は持ち合わせていない。

「ぅらぁあ!!」

もう一度、次の丸太に斬りかかって一気に剣に魔力を送る。

「――その力を解放せよ、かの者に更なる神罰を!!」

まずは基本。これから先の戦いに必須となるだろう不可視の追撃。
気合や、微かに浅くて倒し損ねた相手を確実に落とす。
魔剣に秘められた力の1つ。
けれど、これは。

「……っ」

丸太が3つに別れ地に落ちたと同時に、地に手をついた。
肩で息をし、重い体に鞭を打って再びしっかりと剣を構える。

この程度で音を上げてどうする。
いくら魔剣が魔力を大量に喰らっていくとはいえ、この程度で息を乱していては戦えない。
長期戦は不利でも、短期戦すら持たないようではただの足手纏いだ。

魔力を大幅に消費した影響でぼうっとする意識をしっかりと持つ。
以前のまま戦場に出たところで意味が無い。
せめて、せめてスカッシュちゃんと同じだけの威力は確保しなければ。

「――その身に纏え、女神に与えし大地の源を!
 そして宿れ、大地を割し竜尾よ。我が障害を打ち払え!!」

剣身に橙の魔力が鍔から切っ先に向け螺旋状に巻き起こる。
一瞬の内に太さを増し、それは竜の尾を思わせるモノへと変貌した。
思いっきり薙ぎ払うように振るえば、竜の尾は剣身よりも長い部分を切り払う。
そしてもう一度追撃を引き出そうとするも、視界が黒く染まった。



感じるのは地面の冷たい感触。
自分が倒れたことに気がつくのに数秒掛かってしまった。
起き上がろうとしても、身体に力が入らない。

――魔力を使い果たしたか。
深く息をつき、目を閉じたまま思考の渦に飲まれてみる。

……どこを見ても気にかかる事ばかり。

ヤンディは何故か買わないと宣言していた装飾品を大量に買い込み、身に着け始めた。
それだけなら良い。けれどその中のいくつかに明らかにマジックアイテムが紛れ込んでいる。
俺でも判るほどに確かな魔力を秘めた品を常に身に付けるなんて、一体どうしたのか。
Dはまぁ、まぁ大丈夫だろう。ヤンディの魔力を使ってここにいるようでもないし。

スカッシュちゃんはあの舞に魔法を更に足すらしい。
俺の記憶が確かならあれは舞だけでも相当高度なものだ。
時折、呪を紡がなくてはいけない。
数千も、万もあると言われる呪を組み合わせて1つの舞とする。
それはつまり、魔法を足そうと思えば完全に無詠唱であることが求められる。
……魔力が制限されている彼女には、あまりに負担が大きいだろうに。

そして姫。正直現状の部隊員の中では一番心配な人間だ。
あの魔力の拡散が起これば、1ヶ月寝込んで半年は満足に魔法も使えず過ごしていたと言うのに、
Dの助力でその半年近い期間を普段通りに過ごしていたのだ。
そのD曰く、いい加減休まなければもう二度と魔力が戻らなくなるらしい。
今は最低限の補助のみを受け取って拠点で大人しくしてくれているが……
あの性格だ、いつ無茶をするかわかったものではない。

――後は、俺とあいつの、それぞれの親友達。
まだ、確信は持てないが。若草の青年はヤンディの前では妙に元気な気がする。
なんとなくのレベルではある。俺だって彼と会うときは大体ヤンディと一緒だから元気にしか見えないが。
けれど、いつも傍に居るであろうあの親友が目に見えて
焦りと言うか憤りと言うか、それを態度に出しているのだ。

……何も無いわけがない。
無いわけがないのだが、文化も法則も在り方でさえ
根本から違う彼らになんて声を掛けていいかがわからない。
そんなこと気にせずいつものように聞き出そうとしてやればいいのだろうか。
とりあえず、何もアクションを起こさないのだけはナシだ。
そんなことをすれば、一生後悔する気がしてならない。



そこまで考えて、目を開くと全身に思いっきり力を入れて立ち上がる。
まだ思ったように力は入らないが、こんな所でぶっ倒れている場合じゃない。

少しでも強く、少しでも力を。
全てを守りたいなど言える立場ではないし実力も無い。
けれど、そこに近づく努力はしたい。

剣を拾い、杖のように突いて拠点のある方角に歩いていく。
少し距離があるのだ、歩いているうちに少しは回復するだろう。


――女神よ、全てを抱擁せしデイシア神よ。
貴女の教えの下、守るべきものを守る力をお貸しください。
どうか、守りたいものを守るだけの力を得るチャンスを。


どれだけ厳しい試練でも耐え切ってみせますから、今近くにあるものを守りきる力が欲しい。
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