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英雄クロニクル/サクセス鯖 女神の誓(1uxv)の主にSS置き場。

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【メイン:スカッシュ】

えーっと、あれが必要だから……
確か、あの辺だったかしら。

※葉琉さん(26qs)のプリュネルさんをお借りしております。

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イズレーン国境付近の森で、1人の茶髪の女性が
四つん這いで草木を掻き分けながら地面を注意深く何かを探すようにしていた。
しばらくあちこち動き回っていたが、目当てのものが見つからないらしくぽつりとこぼす。

「……無いなぁ」

けれどその手を休めることなく、膝丈以上あるであろう草を縫うように探索を続けていく。
そうして、しばらくたっただろうか。
草を分ける音がもう1つ聞こえたかと思うと、低く鈍い音が響いた。

「はうっ」
「あたっ」

ほぼ同時に、女性の小さな呻きも発されたのだった。
新たに現れた女性は金髪。
茶髪の女性を確認すると、自分の額を押さえながら言った。

「ご、ごめん!あたしの他にいると思わなかったのよ」
「こちらこそごめんなさい、つい夢中になってしまって気が付きませんでした……」

茶髪の女性は、金髪の女性が持っている籠を見てどこか確信を持って問う。

「あなたも薬草取りですか?」
「ええ、ハズナミを探しに来たんだけどどこにもなくて……
 あ、あたしスカッシュ。よろしくー」
「私はプリュネルです、よろしくお願いします。
 それで、えっとハズナミならここじゃなくてあっちにありましたよ」
「本当!? ありがとう。それで、そっちの探し物は?」
「リーエルを探しているんですけど、なかなか……」

あれ、見つけるの大変よねーと笑うスカッシュ。
そしていいことを思いついたとばかりに籠の中を漁り出す。

「あたし、この前いっぱい採ったから今日採った分あげるわ!」
「えっ!? でもそんな申し訳ないですよ!」
「いいからいいから、代わりにハズナミ採るの手伝って?
 その後はリーエル探すの手伝うから!」

有無を言わさず、自分の籠からプリュネルの籠に薬草を移すスカッシュ。
立ち上がって、にっこりと笑うと手を差し出した。

「ね、いいでしょ?」
「――はい、お願いしますね!」

プリュネルも笑みを見せ、スカッシュの手を取って立ち上がる。

「こっちですよ!」
「どこどこ?」

楽しそうに笑いながら、2人はそれぞれの籠をいっぱいにしていく。
やがて、少し日が傾いてきた頃。

「ふぅ、あたしはこれくらいでいいかなぁ。プリュネルは?」
「あ、私もこれだけあれば大丈夫です。お手伝いいただいてありがとうございました!」
「うふふ、それはこっちこそ! すっごく楽しかったわ」

2人とも土と草まみれ。
お互いの姿がおかしくて、思わず笑い出す。

「そうだ、私傭兵もやっていまして。
 葉琉って部隊に所属しているのでもしよければいらしてくださいな」
「あ、あたしも女神の誓って所の部隊にいるわ。
 折角だし、こんど一緒にパフェでも食べに行かない?」
「いいですね! ぜひ行きましょう!」

また道なき道を掻き分けながら、2人は北に向かう。
後日、帝都のカフェで一緒に居るところを目撃されたのは、また別のお話。
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