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英雄クロニクル/サクセス鯖 女神の誓(1uxv)の主にSS置き場。

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【視点:D】

相当な無茶をしてきたのだろう、あの人と同じように。
認められない時間を幾度となく無かった事とし。
……せめて、休養の時間だけは作ってあげたい。

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+ + + + + + + + + +

マスターへ伝えなくてはいけないことは全て伝えた。
そして、マスターを無事取り戻し
正式な言質を貰ったおかげでケイルとシエナの信頼も得られた様子。

マスターの状態は良好。
時々腕輪を付け忘れている事には冷や冷やするが、それ以外は問題も無い。
冥界の王の気配は強いが、
それでもあの青年から譲り受けた守護がしっかりとそれを防いでいる。
それにしても、時折腕輪にひびが入るほど無茶をするのは止めて欲しいと思うのだが……
あのひびの入り方は、相当身体か精神に負担が掛かった証だ。
まぁ、その辺りは言っても聞かないだろうからボクが援護に回るまで。

それは置いておくにしても、残る問題は彼女。
優雅に1人で紅茶を淹れている姿を見て、覚悟を決める。
何、実行したところでそこまで負担にはならない。
自分だけで賄わなくてはいけないなら話は違うが、今のボクには一応竜が付いている。

「ねえ、アリス」
「む、お主も飲むか?」
「あ、うん。お願い」

暫くすれば、茶菓子と共に紅茶が出てくる。
何度も飲んだ味だが、何度飲んでも良いものだ。

「アリス、もうそろそろ休む気は無いかい」
「うん?」
「忘れてるかもしれないけど、君には殆ど魔力が戻ってない」
「……忘れてなどおらぬさ。しかし、お前がこうして現にいるのも大変なことであろう?」

音を立てずにカップを置いてアリスが真っ直ぐとこちらを見る。
こちらもしっかりと彼女の目を見て、ゆっくりと告げる。
これは今後、彼女の魔女としての人生に関わる話だ。

「ボクのことは心配ない。バックに強力な助っ人がいるからね。
 それよりも問題は君だよ、アリス。
 このまま休まないつもりなら、君の魔力は永遠に失われる」
「うむ……そうだろうな。そろそろ危ういかと思っていた頃だ。しかし代わりはおらんぞ」
「ここにいるじゃないか」
「バカか、あの魔法は聖霊と言えど――」
「確かに時魔法は使えない。けど、君がやっていたことを再現することはできる。
 ……アリス、君はただでさえ“時渡り”に魔力を全て持っていかれているんだ。
 その上、大して休む事無くボクの魔力を使って戦い抜いた。
 君の魔力回路は既に壊れかけてるんだよ、今休まないともう二度と魔法を使えなくなる」

そう。ボクができる限り彼女に負担がないよう調整してはいたが、
それでも他者の魔力を使う行為は危険だ。
ボクがあえてその取引を持ち出したのは、
彼女に頑張ってもらわないと立ち行かなくなるから。
あの時はマスターの状況の方が深刻だったのだ。そして今は彼女の方が深刻。

「――そこまで言うのであれば、任せる」
「うん、大丈夫だよ」
「だが、我が復帰できるのはいつになるか分からぬ。
 半年で回復するか、1年掛かるかもわからん。……お主が持つか?」
「さっきも言っただろう? 竜が後ろにいてくれてるからどうにでもなるんだよ」
「竜が……!?」
「友人なんだ、マスターの時も協力してもらった。そんなわけで心配は不要さ」

驚いている彼女を傍目に紅茶を飲み終える。

「ごちそうさま。ああ、みんなにはボクから言っておくよ」
「ああ……しかし、そうなるとスカッシュを前に出すわけには行かぬな」
「……歴史の歪みの上にいるからね、特にあの子は」
「しっかりと言っておかねば。まぁそれは自分でやる」
「うん、そうして」



カップを台所に持って行き、談話室を後にする。
再現するとは言ったものの、あの魔法をどう真似たものか。

「――久々に腕が鳴るなぁ」


世界が始まってから初めて生まれた“悪魔の子”魔道師D。

原罪者と呼ばれた所以は、神を召喚する魔法陣を生み出したこと。
大罪人と呼ばれた所以は、神が望まぬ魔法を多く作り出したこと。

新しい魔法を生み出すことに掛けては、誰にも負けはしない。
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